ぐずにっき

生きづらさを減らすための脳内作戦会議&実践

無力感にさいなまれても、無力なことには変わらない。「報告79日目その2」

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前回の続き。

「どう感じた?」
先輩はこの言葉の良さを力説した後、私の目を見て問うた。


私は恐る恐る感想を口にした。

「そうかもしれませんけど、この生き方は辛い事の方が多いんです。私には良い言葉には感じられなくて」

そうねぇと先輩は首を傾げ、少し思案しはっきり言った。

「心に太陽を持つ事ね。負の感情が入り込まないようにするの」

今の私は負の感情を引き寄せる磁石のようだ。太陽を持つ。それは自分の中で温かな指針を持つ事が必要のように思う。照りつけてハッパをかけたり、柔らかな陽射しで和ませたり、そういうイメージ。


また宿題をもらった。技術と精神両方の鍛錬が必要だ。


初体験79 キャバレーに行く

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キャバレーはショーやダンスを行う舞台、生バンドつきのダンスホールがあるのが特徴。1960年代から70年代にかけて流行したが、ディスコの台頭、キャバクラの登場で衰退していく。現在は全国で数えるほどしか営業していないそうだ。

(そうだ、とか偉そうに言ってますが全部ネット情報です、すみません。)

私にとってキャバレーは昭和の映画の中でよく出てくるものだった。いわばフィクションの世界。私の住む熊本にはかつて銀河、月世界というキャバレーがあったとおじさま達は懐かしそうに語る。はぁ、そうですかとどこか異国の話でも聞くようにぼんやりしていると、ある日先輩(女性)にキャバレーで行われるダンスショーに誘われた。酒も煙草ものまない女の私が一人で行くのはハードルが高いが、それならばと行くことに決め、せっかくだから観光もしようよと話はどんどん膨らんでいった。


現在も営業するそのキャバレーは、熊本県八代市(やつしろし)にある。名前はニュー白馬。デビュー前の八代亜紀が年齢を偽って初めて人前で歌った事で有名な店だ。私の住む地域からは電車で片道1時間半、鈍行列車で八代へ向かった。


www.cinra.net


八代市熊本県南にある工業田園都市だ。人口規模で言うと熊本市に次ぎ二番目になる。全国的に有名なのは畳で有名ない草の生産だが、明治から始まった八代港の整備により日本製紙やメルシャンなどの大企業が進出した。八代駅に着くと今までののどかな田園風景から要塞のようなどでかい日本製紙の工場が急に現れて驚く。

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少し寂れた街中で日本製紙の工場の煙は元気にもくもくと空に上がり、存在感が際立つ。ダンスショーまでは少し時間があったので、駅前にある純喫茶ミック(創業50年!)でお茶を飲み、

せからしか我が家:八代駅前の「ミック」


日本三大急流の一つ球磨川(くまがわ)沿いを歩きながらニュー白馬へ向かう。

川好きの私にはたまらない。川の写真ばかり撮ってしまう。

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途中八代城跡の観光などもしつつ(お堀の船巡りがおすすめ!)ニュー白馬に到着。
ひときわ目立つピンクのネオンが目印だ。

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エントランスで料金を払い、金ぴかの螺旋階段を降りると

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そこには思わず「おお・・・」と声が漏れるラグジュアリーな空間が広がっていた。

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光る床。しわ一つない白いカバーのかかった四角いソファー。ミラーボール。ザ・昭和だ。なんだかセットの中に紛れ込んだかのような不思議な気分で席につく。

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ダンスショーが始まった。クラシックバレエコンテンポラリーダンス、ジャズが融合したショーだった。ライトに照らされ踊る女性の肉体美に惚れ惚れする。肉体が歌っている。

そんな中興味を持ったのはトイレだ。華やかさの中だからかその中の影が際立つのだろうか。照明が暗い。トイレは二つしかなく、先に空いた店員専用の個室に入ると百円均一で買ったようなつっかえ棒の棚に化粧ポーチやマニキュアがいくつも置いてあった。ホステスさんのものだろうか。化粧直しをしていざ戦場へ。そんな映像が思い浮かぶ。


ショーが終わって外に出ると昼間の寂れた街中にちらちらと灯が灯りだし人々の息遣いが聞こえる。タクシーを拾い、駅に向かう。一転して真っ暗な闇の中をタクシーは突き進む。薄く聞こえるラジオの笑い声が頭をゆっくり冷やし、現実モードに頭が切り替わる。まっくらくらの冬の宵。


ちなみに通常営業時の様子はこんな感じらしいです。

blogs.yahoo.co.jp

↑のblogの訪問は5年前で、現在は休みの時も多いようなので、来店する際は事前に営業しているか確認した方が良さそうです。

〒866-0861 熊本県八代市本町1丁目13−9
 0965-33-3211


今日のBGM 国本武春 「元気を出して節」

この曲はクマのプー太郎というアニメのエンディングテーマとして私は覚えていて、たまたま久々に聴いてみたら作詞がいとうせいこうで驚く。最近調子が悪い時よく聞いていた。いい歌詞だよなぁ。このyoutube映像も好き。国元さんが亡くなっていたとつい最近知って切なくなったけれど。

youtu.be



余談だけど、「たいたいづくし」も好き。

youtu.be


「さぼって昼まで寝ていたい 楽してたくさん誉められたい 汗水流さず儲けたい ついでにもてたいプー太郎」
という歌詞は子どもながらに「そんな事言っていいんだー」と衝撃があり、大人になった今でも忘れらない一節だ。