寂しさの死神はどっか消えるか?「報告108日目」
私は私自身の仕事をしなければならぬ。そうだ、私自身の仕事をだ。しかし、その私自身の仕事とは何であるか。私はそれを知りたい。知ってそれを実行してみたい。
金子文子「何が私をこうさせたか」(春秋社)より
- 作者: 金子文子
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- 発売日: 2017/12/16
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ここ最近虚しさから寝る直前までの過食の回数が増え、この虚しさはどこからくるのか・・・と考えていた。その答えは映画「金子文子と朴烈」の中にあった。
朴の存在以上に文子の言葉や存在が眩しかった。チャーミングで腹が据わっていて、言葉に力がみなぎっている。映画を観た後、瀬戸内晴美の「余白の春」と文子の「何が私をそうさせたか」を読んだが、文子の言葉の方に私は惹きこまれた。
- 作者: 瀬戸内寂聴
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たとい私達が社会に理想を持てないとしても、私達自身には私達自身の真の仕事というものがあり得ると考えたことだ。(中略)
私達はただこれが真の仕事だと思うことをすればよい。それが、そういう仕事をする事が、私達自身の真の生活である。
私はそれをしたい。それをする事によって、私達の生活が今直ちに私達と一緒にある。遠い彼方に理想の目標をおくようなものではない。
くーーーーっ。かっこいい。こんな切れ味の良い力強い文章を書いてみたい。
「何が私をこうさせたか」は文子の辛く苦しい時代の話が大半を占めるだけに、朴との出会いはとてもドラマチックで胸キュンだ。
何ものか私の心の中でもがいていた。何ものか私の心の中に生まれていた。
彼のうちに動いているものは何であろう。あんなに彼を力強くするものは何であろう。私はそれを見出したかった。それを我がものとしたかった。
(中略)
ーそうだ、私の探しているもの、私のしたがっている仕事、それはたしかに彼の中に在る。彼こそ私の探しているものだ。彼こそ私の仕事を持っている。
不思議な歓喜が私の胸の中に躍った。興奮して私は、その夜は眠れなかった。
まぁ、こういう運命の人と出会ったわ!みたいな展開・・・なんだかんだいってときめいちゃいますよ。羨ましいって思う。本は一緒に暮らしましょう!と朴に告白するところで終わっていて、その後については「余白の春」の方が詳しい。
真の仕事、を求めている。今の仕事はそうではない事はなんとなくわかっている。そんな青い理想を捨てきれず今日も探している。これだって、手ごたえ。生の実感。
ああ今日もよく働いたー、冷蔵庫の残り物で明日の弁当分の料理まで作った!うん、うまい!明日は何しよう?仕事はこれとこれをして・・、あ、週末は今度あそこに行こう、あの人を誘おう~。お風呂に入ってすっきり、ストレッチをしておやすみなさーい☆・・・みたいな日々を送りたいんですよ。30すぎてアホみたいな事書いてるのかもしれない。いや、かっこつけずに言えば、そう願っちゃいけないんですかね?やりたいことを着実に積み重ねてなりたい自分に近づいている実感が足りない。わくわくが行方不明さ。
こんなもんじゃない。あきらめきれない。でも怖い。
イラついている。現状に。仕事中でも糖分補給しないと頭が働かずふらふらしてしまい、コンビニに駆け込みチョコレートやカフェオレを買ってしまう。完全な白砂糖中毒者だ。そのうち手が震えだしたりして・・。笑えない。
本文とは関係ないが、山藤章二のイラストは好きだ。無駄がないし、粋だし、かっこいい。ユーモアってこーゆー事だと思う。
初体験108 キャッシュレス生活
一日1000円生活で余った小銭を両替するのが面倒になり、先日買った通勤定期ICカードにチャージして現金なし生活を送ってみた。1000円を超える場合はクレジットカードでポイントをためようとしたが、今持っているイオンカードは1000ポイントたまらないと商品化や電子マネーとしては使えず、イオンが家から少し離れているためポイントはなかなかたまらない。(そもそも使うお金が微々たる物だし)
電子マネーは、近所のスーパーが電子マネー対応するレジが一つしかなく、しかも社員さんじゃないとその決済ができないようで、夕方の忙しい時間に「支払いは電子マネーで」と言うのが申し訳なく思えてきたため1ヶ月で電子マネー生活は幕を閉じる。
ペイペイの時も感じたが、やはり目に見えないものは怖いな。いくら使ったか翌月の明細見ないとわからない。頭が悪いんだろう。
手垢のついた銭の重みはあなどれない。重みは目に見えて貯めた!感がある。数字だけじゃピンとこないのだ。私の財布はいつも小銭だらけ。
今日のBGM MOROHA 「五文銭」
本当に真剣であれば傷つくことさえ誇りに思うんだろう。
ネガティブな雰囲気に呑まれやすい。
感情が流されやすい。それは自分の軸がないから。
適当に聞き流せなくて話の要点を聞き逃している。
何がしたいのか、何ができるのか、見えてこない。
上司の話が頭に全く入ってこない。
歯が立たない無力感に打ちひしがれる。
でも、無理です、できないんです、とも言いたくない。
で、どうするのか、だ。打開するには継続した行動、しかない。
できる事はやる。そして続ける。
愚痴を言って傷を舐める時間はもう終わりだ。
虚しいんだよ。
もっと腹から笑いたいんだ。熱気がほしいんだ。
給料が上がらないから頑張ったって無駄だと言われても、
頑張った過程が次に繋がると信じてこそこそ残業して苦手な事務仕事をしている。評価されないけど。未来への投資だと思うしかない。
何か一つ打ち込めるものがほしい。
心に火をつける何か。真の仕事(志事?)ってやつ。
人生懸けてやり遂げたいわくわくする心燃える事業。
理想じゃメシは食えない。
でもメシだけで満足はできない。